あまり知られていない農協の役割
農協の主な事業
農協の主な事業は、この5つになります。
- 営農指導事業…農畜産物についての栽培技術や販売に関する情報を提供し指導する。
- 販売事業…農協組合員が生産した農畜産物をまとめて販売する。
- 購買事業…資材や農薬、日用品などを販売する。また組合員が必要なものを取り寄せてくれる。
- 信用事業…組合員と地域のために貯金口座を運用している。
- 共済事業…農畜産物が不作の時などに共済金を払う。
農家(組合員)と農協と市場の関係
アスパラガス(野菜)を例に説明します。
農協の組合員に登録して、アスパラガスの組合に入ります。組合の規則に則り出荷します。農協のアスパラガス担当職員が1日の出荷されたアスパラガスをまとめて市場に輸送します。仲卸業者が需要と供給と生産物の状態を考え、競りが行われて値段が決まります。農協の出荷手数料を引いた額が売り上げとして農家に払われます。
農協の出荷手数料は販売額の8~10%くらいです。農協や生産組合の規模によって変動します。販売手数料を比較すると、ヤフオク・メルカリなどの手数料は20%くらいで、尚且つ自分で梱包するとなると、農協の手数料が断然安いです。
メリットは生産物をまとめて農協が出荷するので、個々の農家の出荷量が少しでも価格が安定します。また農協でブランド化している場合、強みになります。
デメリットは自分で生産物の価格を決めることができません。そのため、少しでも利益を出すために独自の販売ルートを持っている農家もいます。その場合、全部自分で出荷するので、労力と資金がかかります。
農協によって同じアスパラガスを扱っていても、品質管理の基準が違います。そのため、こっちの農協に出した方が高く売れるというケースがあります。厳しい品質管理をしていることで、初心者からは閉鎖的なイメージだと思います。しかし販売価格を維持するためには致し方ありません。
農協の組合員て何?
農協の組合員は「正組合員」と「准組合員」があります。正組合員は地域に住んでいて農業を仕事にしている人(団体)。准組合員は地域に住み農業以外の仕事をしている人が、農協を利用するために出資金を払って手続きした人です。「正組合員」も「准組合員」もJAのいろいろな事業サービスや施設を使うことができます。また、組合員ではない人でも、JAの事業や施設を一部利用することができます。
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