【地産地消と地方分散】担い手農家が考える今後の農業について【課題】②

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【地産地消と地方分散】担い手農家が考える今後の農業について【課題】②

担い手の地域定着を目指す

私が住んでいる佐渡市を例に話します。佐渡市の羽茂産地は担い手に柿の収穫が出来る園地を提供してくれます。柿の収穫は年に1回です。それまでの生活費、社会保険料、家族がいるなら教育費も必要になります。つまり毎月の収入が無ければ生活困難のため定着はできません。

昔ながらの農家は、自家用のお米や野菜を作ったり、山の管理(間伐、炭焼き)などをやって生活費に充てていました。

移住した来た人に対しては、農地だけの提供では難しいのが現状です。空き家と一緒に隣接した畑が付いてくるという制度を行っている地方自治体もあります。家の隣で自家用の野菜を作って、直売所に出したり、ご近所さんと物々交換ができて、地域との交流が増えて定着しやすくなると考えます。このような制度が全国に広がるといいと思います。

担い手の年齢について(私の主観)

若者は、柔軟性があって地域のコミュニティに順応しやすいです。年齢的に国の新規就農補助制度を受けることができます。

定年後のご年配は、年金があるので資金的には安定しています。65歳くらいで退職して、数年畑で練習して70歳から農家として十分できます。

結局は、どちらもやる気と地域とのコミュニケーションが大切になります。

理想は小さなコミュニティのプロ集団

地域で作られた野菜を食べて、お隣さんの大工さんが建てた家に住んで、協力して地域を活性化出来るのが理想です。本来の地産地消は、生産者が地域のために作っているものなので、地域のお客さんが応援のために買ってくれます。これは「隣人の原理」です。

人間は近くの人ほど愛情が芽生えます。隣の県で災害があったら助けに行きたくなる原理です。そのため、近くの人が作ってる作物が農薬まみれで、危険なはずがありません。

地場野菜のほうが輸入品よりも断然安全です。また農家が農作業アルバイトを頼むとしても、頼んだお隣さんにひどいことをやらせることもありません。このように、持ちつ持たれつの関係が生産者と消費者の間でできるのが理想です。

参考文献:森永卓郎の「マイクロ農業」のすすめ、著:森永卓郎、発行:農山漁村文化協会 2021年3月15日

参考文献:農業がわかると社会のしくみが見えてくる、著:生源寺眞一、発行:家の光協会 2016年5月26日 第11版

ページの最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。ご参考になれば幸いです。

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