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新潟県の残暑から初秋のアスパラガスの管理
2023年の夏の状況
梅雨が明けて、本格的に夏になり1日の最高気温が30℃以上になってからの話です。8月中旬以降からアスパラガスも高温に耐えることが出来ず、若茎(売り物)が生えて来なくなりました。今年は非常に雨が少なかったため、畑に潅水してもはっきりとした効果が出ませんでした。この8月下旬から、また茎枯病が蔓延しやすく、露地栽培ではチョウやガの幼虫の大量発生もあります。幼虫は若茎や擬葉、立茎した茎の表面などを食害します。ハウス栽培の場合は、目立った食害の発生はないと思います。今年は台風の直撃が無かったのは幸いでした。例年、佐渡島は夏に台風が直撃します。
アスパラガスの夏の対策
- 台風対策、支柱やマイカ線をしっかり巻く。防風柵を点検する。ビニールハウスの戸締りをしっかりする。
- 病害虫対策、夏なので熱中症にならないよう、なるべく涼しい時間帯に防除を実施する。
- 畝に擬葉が掛からないように、畝から40~50cmくらいの高さにある擬葉は取り除く。
- 潅水チューブで水をやる場合は毎日。畝間潅水や畑を丸ごと潅水する場合は2,3日に1回くらいの間隔で潅水する。
- 農薬が効かなかった大き目の幼虫は、畑で見つけたらなるべく駆除する。
虫の防除について
アスパラガスの害虫(チョウ・ガの幼虫)に使用できる農薬の例
- アディオン乳剤:有効成分ペルメトリン
- アファーム乳剤:有効成分エマメクチン安息香酸塩
- フェニックス顆粒水和剤:有効成分フルベンジアミド
- プレバソンフロアブル5:有効成分クロラントラニリプロール
同じ農薬を連続で使うと、効果が落ちる場合があるので、輪番で使用する。初めて使う農薬の場合は、最寄りのJAや農業指導普及センターなどに使用条件を確認すること。
夏の施肥に関して
アスパラガスは、肥料をたくさん消費する野菜なので、若茎の太さを見て肥料を調整してください。また、固形肥料だけだと雨量が少ないと効果が表れないため、可能であれば液肥も使用したほうが良いです。アスパラガスの施肥は10月中旬まで散布してください。10月下旬くらいから貯蔵痕根に栄養を貯めるので、その時に土に栄養が無いと来年の収穫量が減ります。
ページを最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。ご参考になれば幸いです。
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