【読書感想文】スマホ時代の哲学 ~常時接続の世界、スマホに熱中する理由~

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【読書感想文】スマホ時代の哲学 ~常時接続の世界、スマホに熱中する理由~

仕事が忙しいと帰宅したら、何もやりたくなくてSNSを見たり、動画をダラダラ見たりして寝るだけの日々。何でこうなるのと疑問を持ったので読んでみました。

楽に時間をつぶせるエンタメで自分の時間を無駄にしてると思う人に読んでほしい、『スマホ時代の哲学』(谷川嘉浩、株ディスカヴァー・トゥエンティワン出版)です。

読んでみて驚いたのは、スマホに熱中している人の大半は現実逃避をしているということです。

  • 自分の苦しい現状を忘れたい
  • 会社で上司に叱られたことを考えたくない
  • スマホから得た知識があるから、私は正しい
  • 正しい私なので、私が変化することが嫌だ

スマホに熱中している人は、こんな考えを持っているそうです。

発展した街の様子を見て、スペインの哲学者、ホセ・オルテガ・イ・ガセットが同じようなことを言っています。彼の著書『大衆の反逆』(La rebelión de las masas、1929年)によれば、大衆とは、「ただ欲求のみを持っており、自分には権利しかないと考え、義務があるとは思いもしない」、つまり、「みずからに義務を課す高貴さを欠いた人間である」と書いています。

ここからは、私の読んだ感想になります。人間は本質的に自己完結するようになっているのかもしれません。とどのつまり、年を取ることでみんな自信満々の人になる。自己完結している人は、すべての答えは自分の中にあると思い込むので、状況を鑑みないで頭に浮かんがことを話してしまうので、炎上しやすくなるそうです。

最近あった「素人はSNSをやるな」「支持率を下げてやる」などは、状況を考えないで自分の考えを発言した例だと思います。

わからないことをスマホで調べてもいいですが、答えが出ないことは自分で、ちゃんと考えないと想像力が衰えてしまいます。誰かの意見を鵜吞みにしないでスマホをおいて、問題を受け止めることが大切です。そうすることで、解答がでないモヤモヤを抱えることで注意力をがあがって、逆にスムーズに生きていけるようになるそうです。

本書によるとスマホ依存みたいな状態から抜けるには、クリエイティブな趣味を持つことがいいそうです。園芸、絵画、スポーツなど自分の思い通りにならない不確定要素を含む趣味なら、想像力を養いつつモヤモヤも抱えられるのでおすすめです。

私はこの本を1周しただけでは、正直呑み込めなかったですが、2週目でこの記事を書けるようになったので、何度も読めば自分に浸透してくるタイプの本だと思います。

本書の中の趣味の例えで、エヴァンゲリオンの加持さんや現状から逃避しようとしてるシンジくんが出てきます。そう言われるとそうかという、メタ視点の例えが多くて読みやすい箇所もあります。

読んでみて長らく対策をほったらかしていた、アスパラガスの肥料体系を改善することが出来ました。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。ご参考になれば幸いです。


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