企業やSNSでの承認欲求に囚われた人の傲慢さについて
ニュースでよく話題になるパワハラ問題は、「自分はとても偉いので、私の命令に従いなさい」という問題ですが、何で会社の上司や県知事、市議会員はそんなにも傲慢になるのでしょうか。SNSでも自分を良く見せるために嘘を吹聴したり、迷惑行為によって目立つことを優先している人もいます。そこまで承認欲求が強くなる理由が疑問だったので、調べたことをまとめました。人は上に立つから傲慢になるのか、元々傲慢な性格だからトップになるのか。
承認欲求とは
「尊敬、自尊の欲求」と言われ、他人から認められたい、自分は存在する価値があると認めたい欲求のこと。人間は承認欲求があるため、努力できて成長につながる。また他の人と協調して物事を成し遂げる行為も承認欲求から生まれる。
人の振り見て我が振り直せ
哲学の話になりますが、自分を知るためには他者と比較することが大切とされています。承認欲求も持っていても、知人全員から承認されることはないです。それはなぜかというと、相手も承認欲求をもっているからです。相互フォローでフォロワーが増える理由がこれです。コミュニティで独りよがりだと、つまはじきにされることになります。
自分のやりたいことを実現するために、自分のルールで律して努力が出来きることを自立性といいます。反対に社会の中にいる限り、社会のルールに縛られることもあります。その自分以外の外的なルールに従うことを他律性と言います。
例えばお店の店長が、店の前の街路樹を勝手に伐採撤去してはいけません。その街路樹は、お店の所有物ではなく国土交通省のルールでは道路の付属物になるからです。どうしても撤去したい場合は、管理している自治体に申請するのが社会のルールです。店長と自治体の考えが異なっていたので問題になりました。
自分の考えを相手に伝えないで行動しています。これは自立性はありますが、他律性はゼロです。問題にならないためには自立性と他律性のバランスをとった相互理解が必要になります。パワハラも相互理解を無視した一方的な考えのため、生じる問題です。
そりゃ部下も悩みます
上司から、「君の仕事に期待してる。」と言われたことはあると思います。これは上司からしたら、部下に対して承認しているので問題はないのですが、部下からすると仕事のプレッシャーが増すという話です。もっと頑張ろう、そうだ早出しよう、そうすればもっと仕事がはかどって、褒められて給料も上がるぞと、無理をしたことで体調を崩して休職することもあります。承認欲求に囚われて頑張ってもいずれ限界が来て、周囲の期待の重圧につぶれることになります。
挫折を知らない高学歴エリートの世間とのずれ
子供のころから優秀で勉強ができて、順調に国立大学を卒業して有名企業に就職しエリートコースだったのだが、ある程度上の役職になると、学歴よりも現場の叩き上げの人に劣ったり、自分の得意な受験で発揮される能力が意味をなさない。いままで周囲は自分に期待していたが、この状況には手のひらを返すことになり、自分も周囲も落胆する結果になる。
現状、仕事のやり方が多様化しており、アウトソーシング(外注)、リモートワーク(在宅ワーク)、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)など、自分の手から仕事が離れ、結果だけが伝えられるとこも増えている。誰でもできる仕事は、その通り誰かに頼んで、上司は他社に負けない独創的な企画を考えなければならない。
IoT(モノのインターネット)とは、テレビ、冷蔵庫、エアコン、携帯電話などモノからインターネットに接続して、現状のデータを利用者が確認できます。この仕組みのことを「Internet of Things」といい、略してIoTです。例:テレビの録画予約、冷蔵庫・エアコンの設定温度など。
世界全体的に疲れている
戦争問題、環境問題、人種差別問題、感染症問題、自然災害など、不安なニュースばかりでみんな疲れていて、ストレスのはけ口にSNSで、誹謗中傷している人が増加してきている。東日本大震災以降から、目立ってきている。
何で増えたかというと、誹謗中傷している人は自分の自信を回復するために他者を攻めて、マウントを取ることで自信を回復しているのである。この行為は、一時的に自己の中で自信は回復するのだが依存性がある。ニュースで誹謗中傷している犯人から1日に100件のメールが届いたとか報じられるのはこのためである。
認知欲求と親和欲求
「大地震があってみんな大変なのに、何てことしてるんですか!不謹慎です!!」
不謹慎な人を注意している私の方が正しいから優れていると思い込みたい認知欲求。
「みんなも言ってますよ、野生のクマを撃ち殺すなんて可哀そうだ!今すぐやめて!!」
みんなと同じように苦情の電話をして参加することで自分も共有感に満足したい親和欲求。
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