【移住失敗】田舎暮らしでタイパを優先すると、若者は失敗します。【農業挫折】

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【移住失敗】田舎暮らしでタイパを優先すると、失敗します。【農業挫折】

私のブログでは、珍しいコラムみたいな記事になります。

ここ数年、佐渡の南部に移住してきた若者達を見ていて思ったことを書いてみます。

タイパとは、タイムパフォーマンスの略称。かけた時間に対してどのくらい効果が出たかということ。例:この洗剤は強力で汚れが落ちやすいから、掃除のタイパがいい。というニュアンスで使用する言葉。

農業を始めようと移住したが、自分をアピールできない

ここは佐渡南部の羽茂地区なので、主に果樹をメインに新規就農者に勧めています。もちろん、やりたいなら、水稲、野菜、花などでも収入を得ることはできる環境です。移住してから経験を積んで、これがやってみたいと何を選んでも大丈夫です。

新規就農者の若者と一緒に農作業をやりながら、毎回雑談をするのですが、あまり個人の意見を教えてくれません。私としては別にまじめな回答が欲しいのではなく、「この仕事キツイっすね。」「なんでこんなことするんですか?」とか、そのときの感想でもいいんですが、「得に無いです」と言われるのが大概です。そのため、あまり心を開いてくれない印象があります。

逆に一緒に働いていた私が、若者からしたら役に立たない存在だと認識されていることかもしれません。

自分が初めて佐渡に来たときは、柿の渋抜き、山でキノコ採取、80歳の人が農業を元気にやってるとか、今まで生きてきて私が知らなかったことが多くて、いろいろ訊いて見るのが楽しかったです。佐渡島に来たばかりのころは、初対面の人が採取したキノコおすそ分けとして貰うのは、怖くて遠慮した覚えがあります。

雑談が出来ることで、地元の方と仲良くなって野菜とかくれたりします。自分はこういうもんです、こういう考えがありますと、最低限アピールすることは無駄ではないと思います。自分にとってはプラスではなくても相手にはプラスなこともあります。

若者に対して、信頼を得るのは簡単ではないかもしれません。しっかり会話をして出来るサポートしていきたいと思います。

ど田舎はラインではなく、会話で予定が決まるのが普通

田舎の個人農家はスケジュールの当日変更、数時間前変更は当たり前、天気次第で作業が中止になったりするのが普通です。農家は基本的にみんな個々が社長なので、その人と仕事をする場合は、どういった対応をするのかある程度、予備知識が必要になります。つまりまたしても会話が重要になります。「仕事内容をラインで送ったから、見ておいて」とか無いです。全部電話で口頭連絡です。大げさに言ってますが、事前にショートメールで仕事内容を送ってくれる人はいます。

例えば、農作業をしていて、雇用主の農家さんがそろそろ子どもの送り迎えに行かなきゃと仕事をぬけたり、この園地は任せたから、俺は他の園地で作業するとか、仕事のやり方も自由です。その場合は教わる側(雇われている人)もある程度任せることができる信頼が必要になります。

ここは会社と同じで、できることが多ければ必要とされる場面が増えますし、若者が農家として独立した場合も作業的な不安が無くなります。

SNS社会だけど、田舎ではローカルネットワークが広いほど助かることもある

このローカルネットワークは、その地域でどのくらい顔が売れているかです。羽茂で柿とアスパラやってる移住してきた清水さんといった具合に周囲に知られていると有益な情報をもらえたりするわけです。

例えば、地域の清掃や行事に参加したりすることで簡単に顔は売れます。知らない人のうわさが広まるのは早いです。都会の会社でも、アフターの飲み会には絶対参加しない、自分に利益のないことは無駄だからやらないという考えだと残念ながら顔が売れません。まったく地域に溶け込もうとしないと逆に変な悪評が立つ場合もあります。

若者がこういった問題があるので助けてくださいと農家さんを頼っても、だいたいのことは助けてくれると思います。私も過去に地域の農家さんに何度も助けてもらいました。

ぜんぜんスローライフじゃないし、ひとりで遊べますか?

私の幼馴染の友人が「俺は田舎暮らしは無理、だってライブイベント行けないじゃん。」と言ってました。その通りです、佐渡島から武道館ライブに行くのは一苦労です。逆にライブやりたい人がやって来るのが田舎です。有名な佐渡芸能の鬼太鼓があるんですが、もし都内で太鼓をドンドンカッカ!!って練習してたら、近隣から苦情が出ると思います。佐渡の知り合いで、ピアニストも趣味でギターやってる人もいます。焼き物のでっかいアトリエを建てたり、自分で作った果物を使った観光農園兼レストランを始めたり、田舎は何でもできます。

こういう環境だから、農作もだいぶ都内より楽に防除が出来ます。農業は自由な時間と場所が与えられたときに、いかに儲けるかです。最初はある程度の目標を自分で決める。それを達成する努力をする、この繰り返しです。畑を作って、農機具を揃えて、技術を習得してとやることはたくさんあります。端的に言うと、独立農家は何でもやるクリエーターみたいなもんです。

もし自分の目標が無くて、農業に不安な場合は農業法人に就職してもいいと思います。法人であれば、毎日の仕事は決められてますし、農機具もそろっています。個人で独立農家を始めるよりも作業時間的には楽です。そのため農業技術の習得は早いと思います。

ページの最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。ご参考になれば幸いです。


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