石灰水でアスパラガスは元気になるのか?
今年は手がかけれなかったアスパラガス畑を荒らしてしまいました。
アスパラガスは定期的に農薬を散布しないと病気になり地上部が枯れます。
地上部が枯れた後は地中の根に病気が進行します。
最終的に株が腐敗して、欠株になり収穫が出来なくなる可能性があります。
農薬だけでは病気が抑えられない高温多湿な天候状況もあります。
そこで『現代農業』に乗っていた石灰の濁り液を作って散布してみました。
【事前情報】石灰は、どのような効果が期待できるのか?
- 作物の生育期間に炭水化物を果実へ移行させる
- 細胞壁を硬くする
- 根を伸長させる
- 低温や乾燥、病原菌の侵入などのストレスに強くなる
用意したものと石灰の濁り液の作り方
◇用意したもの
- 消石灰
- 水
- おおきな桶
◇作り方
水10Lに対して、石灰50gの比率(200倍)で作りました。水100Lなら、石灰500gです。用意した大き目な桶に水を入れて、その後に石灰を入れてかき回して、泡が出なくなるようになるのをしばらく待つと完成です。
今回は300Lを作るために、1500gの消石灰を溶かしてみました。
シンワのデジタル土壌酸度計で上の画像の溶液を測ったところ、ph10以上ありました。この測定器の測定限界がph9になります。書籍では、消石灰を水に溶かした場合、溶液はph13以上になるそうです。
◇使い方
底沈殿した石灰をタンクに入れると、給水管が詰まる場合があるので上澄み液をすくってタンクに入れます。
ph10以上で、かん注して大丈夫なのかという不安があったので、
タンクで上澄みの溶液と水を混ぜて、全体300リットルをph9にして畑に散布してみました。
試す荒れたアスパラガス畑の状況
2022年9月15日に消石灰の溶液ph9を株当たり1Lをかん注しました。次に9月23日に同じく溶液をかん注しました。
9月15日から9月23日の途中に降雨や、ボルドーの散布をしています。気温は25℃前後の状態です。
1週間でアスパラガスの細い茎が、しっかりと展葉しています。画像中央の明るい緑色の葉がそうです。
石灰溶液をかん注していない畝の画像が下になります。地面から芽を出してはいますが、成長が遅いように見えます。
10月に入って1日の最高気温が20℃以下になり、アスパラガスの成長が非常に遅くなりました。
翌年の春の状況
冬になって、アスパラガスの茎を刈り取り、畝の表面をバーナーで焼いて消毒して、翌年の春(2023年4月上旬)に牛糞たい肥をのせた状態です(下の画像)。病気の状況にもよりますが、今年は暖かいのであと1、2週間で新芽が生えてくると思います。
4月24日現在、生えてきました。石灰溶液をかん注ぐしていた畝は、芽を出すのが早く大きくなってます。
同日のかん注していない畝は、やっと芽が見える程度で、成長が遅いです(以下の画像)。
翌年梅雨前の立茎完了後の様子(2023/6/20 現在)
かん注していた株は茎の太さが15mm以上ですが、かん注していなかった株は茎の太さが5mmくらいです。
ページを最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。ご参考になれば幸いです。
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